倉庫の運営実務2026.09.04 公開RU-06

消耗品の補充|切らさないための置き方と発注

目次

梱包のテープが切れた。ラベルの用紙が無い。出荷の直前に気づいて、近くの店に買いに走る。消耗品は在庫管理の対象から外れていることが多く、切らしてから気づきます。置き方と発注の形を決めると、この場面が消えます。

この記事では、消耗品の補充を、切らす理由対象の洗い出し置き方発注の仕組み費用の見方の順に整理します。保護具や安全に関わる消耗品は、社内の安全の担当に扱いを確かめてください。

消耗品の補充チェックの様式そのものを探している場合は、在庫板にそろっています。

結論:誰の担当でもないから、切れる

消耗品が切れるのは、管理する人がいないからです。

理由は3つです。

1つ目は、在庫管理の対象から外れていることです。システムに載っていません。

2つ目は、担当が決まっていないことです。気づいた人が発注する形。

3つ目は、少額だからです。気に留められません。

切れる3つの理由管理の対象外システムに載っていない担当がいない気づいた人が発注する形少額気に留められない
対象外・担当が無い・少額という3つの切れる理由を並べた層の図

3つ目が問題を隠します。1つ200円のテープでも、切れると出荷が止まります。金額ではなく、切れたときの影響で管理するかどうかを決めてください。

対象を洗い出す

まず、何が消耗品かを書き出します。

分けるのは4つです。

1つ目は、梱包の材料です。段ボール、テープ、緩衝材、ストレッチフィルム。

2つ目は、表示の材料です。ラベル、インク、伝票用紙。

3つ目は、作業の道具です。カッターの刃、手袋、ペン。

4つ目は、設備の消耗品です。フォークリフトのバッテリー液、機械の部品。

4つに分けて洗い出す区分梱包段ボール・テープ・緩衝材表示ラベル・インク・伝票用紙作業の道具カッターの刃・手袋・ペン設備バッテリー液・機械の部品
梱包・表示・作業の道具・設備という4つの区分を並べた表

2つ目がいちばん困ります。ラベルの用紙やインクが切れると、出荷そのものが止まります。種類も多く、機種ごとに違うので、切らすと代わりが利きません。優先して管理してください。

優先順位を決める

すべてを同じように管理する必要はありません。切れたときの影響で分けます。

分けるのは4つです。

1つ目は、切れたら止まる物です。ラベル、伝票、テープ。

2つ目は、切れたら困る物です。手袋、カッターの刃。

3つ目は、切れても何とかなる物です。ペン、メモ。

4つ目は、調達に時間がかかる物です。特注品、取り寄せ。

優先の4つの区分区分止まるラベル・伝票・テープ困る手袋・カッターの刃何とかなるペン・メモ調達が長い特注品・取り寄せ
止まる・困る・何とかなる・調達が長いという4つの優先の区分を並べた表

1つ目と4つ目を優先してください。この2つだけでも仕組みを作れば、出荷が止まる場面がほぼ消えます。残りは切れてから買っても間に合います。

置き方で分かるようにする

在庫が減っていることが、見て分かる置き方にします。

やり方は4つです。

1つ目は、定位置を決めることです。いつも同じ場所に。

2つ目は、量が見える形にすることです。箱の中ではなく、並べて置く。

3つ目は、線を引くことです。「この線まで減ったら発注」と示します。

4つ目は、最後の1箱に印を付けることです。開けたら発注、と決めます。

置き方の4つの工夫工夫中身定位置いつも同じ場所に量が見える箱にしまわず並べるこの線まで減ったら発注最後の1箱赤いテープを貼っておく
定位置・量が見える・線・最後の1箱という4つの置き方の工夫を並べた表
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消耗品の補充チェックの様式を探しているなら、在庫板のものが近道です。

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4つ目がいちばん簡単で確実です。最後の1箱に赤いテープを貼っておくだけです。開けた人が発注するか、担当に伝える。数を数えなくても、切れる前に気づけます。

発注の仕組み

発注は、誰かが気づく形から、決まった形へ変えます。

作るのは4つです。

1つ目は、担当を決めることです。1人。

2つ目は、見る日を決めることです。週に1回。

3つ目は、発注の一覧を作ることです。品名、発注先、いつもの数量。

4つ目は、承認の要否を決めることです。金額の線を引きます。

3つ目を作ると、誰でも発注できます。「この品名を、この会社に、この数」と書いてあれば、担当が休んでも代わりができます。発注先の連絡先と、前回の単価も書いておいてください。

発注のまとめ方

少額の物を1つずつ発注すると、手間と送料がかかります。

やり方は4つです。

1つ目は、発注先ごとにまとめることです。

2つ目は、発注の日を決めることです。毎週◯曜日。

3つ目は、送料が無料になる金額を確かめることです。

4つ目は、急ぐ物だけ別に発注することです。

2つ目を決めると、まとまります。「木曜に発注」と決めておけば、週の途中で気づいた物がそこに集まります。毎回ばらばらに発注するより、手間も送料も減ります。

使う量を見る

補充の量は、使う量から決めます。

見るのは4つです。

1つ目は、月の使用量です。発注の記録から分かります。

2つ目は、季節の波です。繁忙期に増える物。

3つ目は、調達にかかる期間です。

4つ目は、置き場の広さです。まとめ買いできるか。

1つ目を発注の記録から出してください。「テープを月に何本使っているか」が分かれば、何本になったら発注するかが決まります。感覚で決めていた部分が数字になります。

費用の見方

消耗品は、少額が積み重なる費用です。

見るのは4つです。

1つ目は、月ごとの合計です。

2つ目は、品目ごとの金額です。

3つ目は、出荷の件数あたりの費用です。

4つ目は、無駄になっている分です。使わずに古くなった物。

3つ目が指標になります。「出荷1件あたり、梱包の材料費がいくら」という数字が出ると、梱包の見直しの効果を測れます。金額を下げる話をするときの土台になります。

保護具や安全に関わる物

消耗品の中には、安全に関わる物があります。

気をつけるのは4つです。

1つ目は、切らさないことです。手袋、保護めがね。

2つ目は、規格に合った物を買うことです。

3つ目は、交換の時期です。傷んだまま使わない。

4つ目は、勝手に安い物に替えないことです。

4つ目に注意してください。費用を下げるために安い手袋に替えたら、必要な性能が無かったという形があります。安全に関わる消耗品を替えるときは、社内の安全の担当に確かめてください。

現場から声が上がる形にする

消耗品は、使う人がいちばん早く気づきます。

作るのは4つです。

1つ目は、気づいた人が書ける紙です。「これが少ない」と1行書ける形。

2つ目は、置き場所です。消耗品の棚のそば。

3つ目は、見る担当と頻度です。

4つ目は、対応したことを返すことです。

現場から声が上がる仕組み作るもの中身書ける紙「これが少ない」と1行置き場所消耗品の棚のそば見る担当誰が、どのくらいの頻度で返す「発注しました」と1行
書ける紙・置き場所・見る担当・返すという4つの仕組みを並べた表

4つ目が続くかどうかを決めます。書いても何も起きないと、次から書かれません。「発注しました」と1行返すか、実際に補充された物を見せるだけで足ります。

発注の記録を残す

消耗品の発注も、記録を残すと使えます。

書くのは4つです。

1つ目は、日付と品名です。

2つ目は、数量と単価です。

3つ目は、発注先です。

4つ目は、届いた日です。

2つ目の単価を残してください。値上がりに気づけます。少額の物ほど、単価が上がっても気づかれません。年に1回、前の年と比べると、見直す品目が見つかります。

置き場を1か所にまとめる

消耗品があちこちに散らばっていると、量が分かりません。

やることは4つです。

1つ目は、1か所に集めることです。

2つ目は、種類ごとに区切ることです。

3つ目は、表示を付けることです。品名と、発注の目安。

4つ目は、現場に置く分を決めることです。作業の場所に少量。

4つ目とセットにしてください。1か所にまとめると、作業の場所から遠くなります。取りに行く手間が増えると、まとめ買いして手元に置くようになり、また散らばります。作業の場所に置く量を決めて、そこを補充する形にしてください。

季節で変わる物を先に見る

消耗品には、季節で使う量が変わる物があります。

見るのは4つです。

1つ目は、繁忙期に増える物です。梱包の材料、ラベル。

2つ目は、暑い時期に増える物です。飲み物、塩分の補給、冷却用品。

3つ目は、寒い時期に増える物です。手袋、防寒具、滑り止め。

4つ目は、前の年の記録です。

2つ目と3つ目は、安全に関わる消耗品です。暑い時期に飲み物が切れる、寒い時期に手袋が足りない。季節の前に発注する形にしておいてください。前の年の記録から、いつ増えるかが分かります。

切れたときの記録を残す

切らしてしまったときは、記録に残します。

書くのは4つです。

1つ目は、いつ切れたかです。

2つ目は、何が切れたかです。

3つ目は、どう対応したかです。買いに行った、他から借りた、作業を止めた。

4つ目は、なぜ切れたかです。発注の遅れ、使用量の増加、記録の漏れ。

切らしたときに書く4つ書くこと中身日付いつ切れたか品名何が切れたか対応買いに行った・作業を止めた原因発注の遅れか気づかなかったか
日付・品名・対応・原因という4つの記載事項を並べた表

4つ目を書くと、直す場所が決まります。「発注したのに届いていなかった」なら発注先の問題、「気づかなかった」なら置き方の問題です。切れた件数を月に1回数えると、仕組みが効いているかが分かります。

まとめ

消耗品の補充は、誰の担当でもないから切れます。

  • 金額ではなく、切れたときの影響で管理するかを決める
  • いちばん困るのは、ラベルの用紙やインク。切れると出荷が止まる
  • 最後の1箱に赤いテープ。開けたら発注、という形がいちばん確実
  • 発注の一覧を作ると、担当が休んでも代わりができる
  • 安全に関わる消耗品を、費用のために勝手に替えない

保護具や安全に関わる消耗品は、社内の安全の担当に扱いを確かめてください。

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消耗品の補充チェックの様式をまとめて整えるなら、在庫板が近道です。

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よくある質問

Q. 全部の消耗品を管理する必要がありますか。 A. ありません。切れたら止まる物と、調達に時間がかかる物だけで足ります。この2つに仕組みを作れば、出荷が止まる場面がほぼ消えます。

Q. いちばん簡単な方法は何ですか。 A. 最後の1箱に赤いテープを貼ることです。開けた人が発注するか、担当に伝える。数を数えなくても、切れる前に気づけます。

Q. 発注の担当を1人にすると、休んだときに困ります。 A. 発注の一覧を作ってください。品名、発注先、いつもの数量、連絡先、前回の単価。書いてあれば、代わりの人でも発注できます。

Q. 少額の発注で送料がかかります。 A. 発注の日を決めて、まとめてください。「毎週木曜に発注」と決めておけば、週の途中で気づいた物がそこに集まります。送料が無料になる金額も確かめます。

Q. 補充の量はどう決めますか。 A. 発注の記録から月の使用量を出してください。「テープを月に何本使っているか」が分かれば、何本になったら発注するかが決まります。

Q. ラベルの用紙が特殊で、すぐ手に入りません。 A. 調達に時間がかかる物として、優先して管理してください。予備を1セット多めに持つ判断も要ります。切れると出荷そのものが止まります。

Q. 費用を下げたいのですが。 A. 出荷1件あたりの費用を出してください。梱包の見直しの効果を測れます。ただし安全に関わる消耗品は、費用だけで替えないでください。

Q. 手袋を安い物に替えてよいですか。 A. 社内の安全の担当に確かめてください。必要な性能が無い物に替えてしまうことがあります。作業の内容に合った規格の物を選ぶ必要があります。

Q. 置き場が散らばっています。 A. 定位置を決めて、量が見える形に並べてください。箱の中にしまうと、減っていることが分かりません。線を引いて「この線まで減ったら発注」と示す方法もあります。

Q. 誰かが勝手に買ってきます。 A. 発注の担当と、承認の要否を決めてください。金額の線を引いて、それ以下は担当の判断にすると回ります。バラバラに買うと、単価も揃いません。

Q. 季節で使う量が変わります。 A. 繁忙期の前に増やしてください。前の年の発注の記録を見れば、いつ増えるかが分かります。置き場の広さと相談して、まとめ買いの量を決めます。

Q. 使わずに古くなった物があります。 A. 一度数えて、要らない物を処分してください。買いすぎているか、使わなくなった物です。次からの発注の量を見直す材料になります。

Q. 現場から「これが無い」と言われてから発注しています。 A. 気づいた人が書ける紙を、消耗品の棚のそばに置いてください。書いても何も起きないと、次から書かれません。「発注しました」と1行返す形にしてください。

Q. 単価を記録する意味はありますか。 A. あります。少額の物ほど、値上がりしても気づかれません。年に1回、前の年と比べると、見直す品目が見つかります。発注先を変える判断の材料にもなります。

Q. 消耗品があちこちにあります。 A. 1か所に集めて、種類ごとに区切ってください。ただし作業の場所に置く分も決めてください。遠くなると、まとめて手元に置くようになり、また散らばります。

Q. 現場に置く量はどう決めますか。 A. 1日か2日分です。多く置くと在庫が見えなくなり、少ないと取りに行く回数が増えます。使う量から決めて、補充する担当と頻度をあわせて決めてください。

Q. 季節で使う量が変わる物はありますか。 A. 繁忙期の梱包材、暑い時期の飲み物や冷却用品、寒い時期の手袋や滑り止めです。安全に関わる物なので、季節の前に発注してください。前の年の記録から時期が分かります。

Q. 切らしたことは記録しますか。 A. 残してください。なぜ切れたかを書くと、直す場所が決まります。発注の遅れなのか、気づかなかったのか。件数を月に1回数えると、仕組みが効いているかが分かります。

Q. 消耗品の管理は誰の仕事ですか。 A. 担当を1人決めてください。「気づいた人が」にすると、誰もやりません。見る日を週に1回決めて、一覧に沿って発注する形なら、30分で終わります。

Q. まとめ買いすると安くなりますが、置き場がありません。 A. 置き場の広さと、値引きの額を比べてください。置き場が狭い倉庫では、まとめ買いが他の在庫を圧迫します。発注の回数を増やすほうが、結果として安く済むことがあります。

Q. 発注の一覧には何を書きますか。 A. 品名、発注先、連絡先、いつもの数量、前回の単価、発注の目安です。これだけあれば、代わりの人でも発注できます。1枚にまとめて、担当以外も見られる場所に置いてください。