出荷を間違えない実務2026.07.14 公開SA-08

搬入予定の管理|受け入れる側の段取りを作る

目次

朝いちばんにトラックが3台並ぶ。荷降ろしの場所が1つしかなく、待たせることになる。搬入の予定が分かっていれば、時間をずらせます。受け入れる側で予定を持つと、荷降ろしの混雑も、置き場の不足も減ります。

この記事では、搬入予定を、予定を持たないと起きること集める情報時間の割り振り当日の受け入れ置き場の確保の順に整理します。危険物や特殊な品目の受け入れには別の決まりがあります。扱う品目について、社内の安全の担当と所轄の消防署に確かめてください。

搬入予定の様式そのものを探している場合は、在庫板にそろっています。

結論:予定を集めるだけで、混雑と置き場の問題が減る

搬入の予定は、発注した側が知っています。倉庫が知らないだけです。

起きるのは4つです。

1つ目は、荷降ろしの混雑です。同じ時間に集中します。

2つ目は、置き場の不足です。大きい荷物が来ることを知らない。

3つ目は、人手の不足です。手降ろしが要る荷物に人が足りない。

4つ目は、待たせることです。運送会社に負担がかかります。

予定が無いと起きる4つ起きること中身混雑同じ時間に集中する置き場大きい荷物が来ると分からない人手手降ろしに人が足りない待たせる運送会社から避けられる
混雑・置き場・人手・待たせるという4つの起きることを並べた表

4つ目は、取引にもひびきます。待たせる倉庫は、運送会社から避けられます。着時刻の指定が通らなくなり、結果として自社の納期にも影響します。

集める情報

予定として集めるのは、多くありません。

集めるのは5つです。

1つ目は、日付と時間帯です。

2つ目は、仕入先と品目です。

3つ目は、数量と荷姿です。パレットか、バラか、木枠か。

4つ目は、車種です。大型か、4トンか、軽か。

5つ目は、荷降ろしの方法です。フォークリフトか、手降ろしか。

集める5つ搬入予定日時日付と時間帯相手仕入先と品目荷姿パレットかバラか車種大型か4トンか降ろしフォークか手か荷姿と降ろし方だけでも集める価値があ必要な人手と時間が変わる
日時・仕入先と品目・数量と荷姿・車種・荷降ろしの方法という5つの情報を並べた表

3つ目と5つ目がいちばん効きます。パレットで来るのか、バラで手降ろしなのかで、必要な人手と時間がまったく違います。この2つだけでも集める価値があります。

どこから集めるか

予定の情報は、社内にあります。集める経路を作ります。

経路は4つです。

1つ目は、発注の記録です。購買が発注した時点で、納期が分かります。

2つ目は、仕入先からの出荷連絡です。

3つ目は、運送会社からの連絡です。着時刻の連絡。

4つ目は、営業からの情報です。大きい案件は事前に分かります。

情報を集める4つの経路発注の記録いちばん早く分かる出荷の連絡仕入先から運送会社着時刻の連絡営業大きい案件は事前に
発注・出荷連絡・運送会社・営業という4つの経路を並べた層の図

1つ目がいちばん早く分かります。発注の時点で納期が決まっているなら、その情報を倉庫にも流すだけで予定表が作れます。購買のシステムから出せるなら、手間もかかりません。

時間の割り振り

予定が集まったら、時間帯を割り振ります。

割り振り方は4つです。

1つ目は、枠を決めることです。1時間ごとに何台受けられるか。

2つ目は、大きい荷物を先に置くことです。場所と人手が要ります。

3つ目は、急ぐ荷物を優先することです。すぐ出荷する物。

4つ目は、空けておく枠を作ることです。飛び込みの搬入に備えます。

時間の割り振り4つやること中身枠を決める1時間に何台受けられるか大きい荷物先に置く。場所と人手が要る急ぐ荷物すぐ出荷する物を優先空き枠飛び込みに備えて空ける
枠・大きい荷物・急ぐ荷物・空き枠という4つの割り振り方を並べた表
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搬入予定と入荷検査の様式を探しているなら、在庫板のものが近道です。

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4つ目を作ってください。すべての枠を埋めると、予定外の1台で全体が崩れます。午前と午後に1枠ずつ空けておくと、飛び込みを吸収できます。

仕入先と運送会社に伝える

割り振った時間は、相手に伝えないと意味がありません。

伝えるのは4つです。

1つ目は、受け入れの時間帯です。何時から何時まで。

2つ目は、予約の方法です。電話か、メールか、システムか。

3つ目は、場所と入り方です。どの入口か、誘導があるか。

4つ目は、必要な道具です。パレットの返却、台車の有無。

1つ目を取引の初めに伝えてください。「搬入は9時から16時、12時から13時を除く」と決めておくと、そのつもりで手配されます。あとから制限を伝えると、既に組まれた便を動かすことになります。

当日の受け入れ

当日は、決めた順番で動きます。

やることは4つです。

1つ目は、到着の確認です。予定と合っているか。

2つ目は、荷降ろしです。場所と人手。

3つ目は、検品です。数と外観。

4つ目は、置き場への移動です。

3つ目を荷降ろしの直後にやってください。運送会社が帰ったあとで数が違うと分かると、どちらの責任か決められません。数だけでもその場で数えて、送り状にサインする形にしてください。

置き場を先に確保する

大きい荷物は、置く場所が無いと降ろせません。

やることは4つです。

1つ目は、必要な面積を見込むことです。荷姿と数量から。

2つ目は、置く場所を決めることです。仮置きか、そのまま棚へ入れるか。

3つ目は、通路をふさがないことです。

4つ目は、次の作業までの時間を決めることです。仮置きのまま放置しない。

4つ目が現場を狭くします。「あとで棚に入れる」まま何日も仮置きされると、荷降ろしの場所が使えなくなります。仮置きの期限を決めて、超えたものを毎日見る形にしてください。

予定と実際のずれを見る

予定表は、作って終わりではありません。

見るのは4つです。

1つ目は、予定どおり来たかです。

2つ目は、遅れた仕入先と運送会社です。

3つ目は、飛び込みの件数です。

4つ目は、混雑した時間帯です。

3つ目が多いなら、情報の流れに穴があります。発注の情報が倉庫に来ていないか、仕入先が予定を知らせていないかです。件数を数えると、どちらかが分かります。

荷降ろしの安全

搬入は、人と車と荷物が同じ場所に集まります。危険が高い場所です。

決めるのは4つです。

1つ目は、人の通る場所と車の通る場所を分けることです。

2つ目は、車の誘導です。バックで入る場合は誘導が要ります。

3つ目は、荷台の上での作業です。落下の危険があります。

4つ目は、雨の日の対応です。滑る、濡らせない荷物。

1つ目がいちばん大事です。荷降ろしの場所は、フォークリフトと人が交差します。線を引いて分けるだけでも、事故の危険が下がります。詳しくは社内の安全の担当に確かめてください。

記録に残すこと

搬入の記録は、予定と実際の両方を残します。

書くのは5つです。

1つ目は、予定の日時です。

2つ目は、実際の到着と終了の時刻です。

3つ目は、荷姿と数量です。

4つ目は、かかった人数と時間です。

5つ目は、問題が起きたことです。

4つ目を残すと、次の見込みが立ちます。「この荷姿なら2人で30分」という実績が溜まると、予定の段階で人手を割り振れます。感覚で決めていた部分が、数字になります。

予定表の形を決める

予定表は、現場が見て動ける形にします。

作るのは4つです。

1つ目は、縦に時間、横に日付を並べることです。枠が見えます。

2つ目は、1件1行にすることです。仕入先、品目、荷姿、車種。

3つ目は、印を色で分けることです。大きい荷物、手降ろし、急ぐ物。

4つ目は、貼る場所を決めることです。荷降ろしの場所と、事務所。

予定表の4つの形決めること中身時間と日付縦に時間、横に日付1件1行仕入先・品目・荷姿・車種色分け手降ろしと大きい荷物貼る場所荷降ろしの場所と事務所
時間と日付・1件1行・色分け・貼る場所という4つの形の決め方を並べた表

3つ目が効きます。手降ろしの便が赤で示されていれば、その時間に人を配置できます。文字を読まなくても、色で分かる形にしてください。

当日に予定が変わったとき

予定は、当日に変わります。変わったときの流れを決めます。

流れは4つです。

1つ目は、連絡を受ける窓口です。運送会社からの遅れの連絡。

2つ目は、予定表を直すことです。その場で書き換えます。

3つ目は、影響する人に伝えることです。荷降ろしの担当、検品の担当。

4つ目は、記録に残すことです。

2つ目をその場でやってください。「あとで直す」と、現場が古い予定表を見て動きます。書き換えは10秒です。ホワイトボードか、書き込める形の紙にしておくと続きます。

出荷の予定とあわせて見る

搬入だけを見ていると、出荷とぶつかります。

あわせて見るのは4つです。

1つ目は、荷降ろしの場所の取り合いです。同じバースを使うことがあります。

2つ目は、人手の取り合いです。同じ人が両方をやる現場では、時間が重なると回りません。

3つ目は、フォークリフトの取り合いです。台数に限りがあります。

4つ目は、通路の混雑です。

出荷との4つの取り合い取り合うもの中身場所同じバースを使う人手同じ人が両方をやるフォークリフト台数に限りがある通路混雑する
場所・人手・フォークリフト・通路という4つの取り合いを並べた表

2つ目がいちばん詰まります。午前に搬入が集中し、午後に出荷が集中する形にできると、人の配置が楽になります。搬入の時間帯を決めるとき、出荷の時刻も見て決めてください。

まとめ

搬入予定の管理は、情報を集めて時間を割り振るだけで効果が出ます。

  • 予定が無いと、混雑・置き場の不足・人手の不足・待たせることが起きる
  • 集めるのは、日時・仕入先と品目・数量と荷姿・車種・荷降ろしの方法の5つ
  • 荷姿と荷降ろしの方法だけでも集める価値がある
  • 枠をすべて埋めない。午前と午後に1枠ずつ空ける
  • 検品は荷降ろしの直後に。運送会社が帰ったあとでは責任が決められない

危険物や特殊な品目の受け入れには別の決まりがあります。扱う品目について、社内の安全の担当と所轄の消防署に確かめてください。

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よくある質問

Q. 予定の情報はどこから集めますか。 A. 発注の記録がいちばん早く分かります。発注の時点で納期が決まっているなら、その情報を倉庫に流すだけで予定表が作れます。購買のシステムから出せることもあります。

Q. 集める項目が多いと続きません。 A. 荷姿と荷降ろしの方法の2つだけでも価値があります。パレットか手降ろしかで、必要な人手と時間がまったく違います。ここから始めてください。

Q. 仕入先が予定を知らせてくれません。 A. 取引の初めに「搬入は何時から何時まで」と伝えてください。あとから制限を伝えると、既に組まれた便を動かすことになります。予約の方法もあわせて伝えます。

Q. 飛び込みの搬入が多くあります。 A. 空き枠を作ってください。午前と午後に1枠ずつ空けておくと吸収できます。件数を数えると、情報の流れのどこに穴があるかが分かります。

Q. 検品はいつやりますか。 A. 荷降ろしの直後です。運送会社が帰ったあとで数が違うと分かると、責任が決められません。数だけでもその場で数えて、送り状にサインする形にしてください。

Q. 仮置きが放置されます。 A. 期限を決めて、超えたものを毎日見てください。「あとで棚に入れる」まま何日も置かれると、荷降ろしの場所が使えなくなります。

Q. 荷降ろしの安全で気をつけることは。 A. 人の通る場所と車の通る場所を分けてください。フォークリフトと人が交差するのが、この場所のいちばんの危険です。線を引くだけでも下がります。

Q. 予定と実際がよくずれます。 A. 遅れた仕入先と運送会社を記録してください。繰り返している相手が分かれば、話ができます。混雑した時間帯も記録すると、割り振りを直せます。

Q. かかった時間を記録する意味はありますか。 A. あります。「この荷姿なら2人で30分」という実績が溜まると、予定の段階で人手を割り振れます。感覚で決めていた部分が数字になります。

Q. 雨の日はどうしますか。 A. 濡らせない荷物の受け入れ方を決めておいてください。屋根のある場所、養生の道具、時間をずらす判断。その日に決めると、荷物を濡らします。

Q. パレットの返却はどうしますか。 A. 取引の初めに決めてください。その場で返すのか、次の便で返すのか、こちらが保管するのか。決めていないと、パレットが倉庫に溜まります。

Q. 予定表は誰が作りますか。 A. 倉庫の側で作ってください。情報は購買や営業が持っていますが、割り振るのは受け入れる側です。集める経路を決めて、毎日か週に1回、更新する形にします。

Q. 予定表はどんな形にしますか。 A. 縦に時間、横に日付。1件1行で、仕入先・品目・荷姿・車種。手降ろしや大きい荷物は色で分けてください。文字を読まなくても分かる形にします。

Q. 当日に予定が変わります。 A. その場で予定表を書き換えてください。「あとで直す」と、現場が古い予定表を見て動きます。ホワイトボードか、書き込める紙にしておくと続きます。

Q. 搬入と出荷が重なります。 A. 時間帯を分けてください。午前に搬入、午後に出荷という形にできると、人とフォークリフトの配置が楽になります。搬入の枠を決めるときに、出荷の時刻も見てください。

Q. バースが1つしかありません。 A. 枠を時間で区切って、1台ずつ入れてください。待たせる時間を減らすには、予定を集めるしかありません。大きい荷物は前後に余裕を持たせます。

Q. 運送会社に待ってもらう時間の目安はありますか。 A. 目安を決めて、超えそうなときは先に伝えてください。待たせる倉庫は運送会社から避けられます。着時刻の指定が通らなくなり、結果として自社の納期にも影響します。

Q. 搬入の予定を集める担当は誰ですか。 A. 倉庫の側で1人決めてください。情報は購買や営業が持っていますが、割り振るのは受け入れる側です。週に1回まとめる形でも始められます。

Q. 予定が無い飛び込みは断れますか。 A. 断るより、受ける枠を作っておくほうが現実的です。午前と午後に1枠ずつ空けておくと吸収できます。それでも入らない場合は、時間をずらしてもらう相談をします。

Q. 大きい荷物の面積は、どう見込みますか。 A. 荷姿と数量から計算します。パレットなら1枚あたりの面積 × 枚数です。通路をふさがない余裕も入れてください。見込みが外れた回数を記録すると、次から精度が上がります。

Q. 検品に時間がかかって、次の車を待たせます。 A. その場では数だけ数えて、詳しい検品はあとに回してください。数量の確認と送り状のサインが、その場で必要な部分です。外観の詳細は、荷降ろしのあとで構いません。

Q. 荷姿が予定と違いました。 A. その場で記録に残してください。パレットと聞いていたのにバラだったという形が繰り返すなら、仕入先に伝えます。人手の見込みが毎回外れる原因になります。